フェイスリフトで頬をアップする方法

SMASの解剖学的特長

SMAS
フェイスリフト,頬

鏡をお見せしながら患者さまの希望をお伺いしますと、たいていの方は両方の手指で耳前部の皮膚を後上方に引き上げ、「このようになれば満足なのですが…」と答えられます。
老化の代表的な悩みであるnasojugal fold(頬瞼溝)、nasolabial fold(鼻唇溝・法令線)などは手指を使って皮膚を引っ張ることにより容易に消失し、簡単な手術でそのような効果が出るわけではありません。しかし、東洋人は皮膚・皮下組織が厚くて重く、また骨格的にも頬骨、エラが張り出していることも多いため、フェイスリフト効果が出にくいことが多いのです。この“患者さまの理想像”と“手術効果の限界”とのギャップを埋めるための有効な手術法について、SMAS、retaining ligamentの解剖学的特長を中心に説明いたします。


リテイニング・リガメントの解剖学的特長

フェイスリフト,頬
  1. zygomatic ligament
  2. masseteric ligament
  3. parotid ligament
  4. mandibular ligament

顔面のリテイニング・リガメント(retaining ligament=靭帯)は重量に拮抗して軟部組織を支えている支持組織で、SMASとともにフェイスリフト手術を行なううえで重要な解剖学的ポイントとなります。
1959年、マクレガー(McGregor)により頬部皮膚靭帯(zygomatic cutaneous ligament・McGregor’s patch)が紹介され、その後、ファーナス(Furnas)、メンデルソン(Mendelson)らによりさらに詳細な解剖学的、臨床的研究が行なわれています。リテイニング・リガメントは非常に硬く頑丈で、顔面の皮膚(真皮)と骨格、深筋膜層とを連結しています。
臨床的には、老化によりリテイニング・リガメントが緩むと頬脂肪全体(malar fat pad)の内側下方への下垂が起こり、結果として鼻唇溝が深く目立つようになります。
一方、リテイニング・リガメントが緩むと頬部全体の脂肪は下顎縁周辺まで下垂し、いわゆる“jowl変形”(四角くなっている顎のライン)が起こります。


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